希望なんて歌えるか

「次はどのわたしを殺せばいい?そんな呪いを棄ててここまで来たはずだったのに」そう書いて下書き保存してしまっておいたのはわずか数日前。結局わたしはわたしを二度と殺せずに生かしたようだ。

「どうしてそんなこと言うの?」と小さな拳を握り締めて純粋な問いを相手に投げかけていたわたしを今度こそわたしが護らなきゃ、「どうして」なんて必要ない、必要なのはそのクソみたいな減らず口を叩き潰すこと。馬鹿で空っぽな脳味噌に対するわたしの武装具は馬鹿が決して理解できないようなわたしの言葉。同じ土俵に立ってやる優しさだって実は携えているけれど、お前にそれをやる義理は無い。わたしの生き様を生き様だとも想像せずに罵倒してきた人間に対してそんなこと考えてあげるだなんて反吐が出るほどわたしは甘ちゃんだな、とどめを刺されなかっただけ感謝しろよと思うけど、どうせ馬鹿だから分からない。

そう、馬鹿はわたしの言うことなんて1ミクロンも分からないのだ。

だから何度説明しても、わたしの言葉は空っぽな脳味噌の薄い皺を通り抜け、奴等は分かる~という返答を容易く繰り返し結局呪いと地獄を齎す。

分かってほしいだなんて思わないけど(だって他者は決して分かり合えないしそもそもお前がわたしを分かるだなんてユートピアとっくに蹴散らした)ただ覚えていろよという認識すら伝わらない。わたしの言葉はそのまま捉えられることはなく、裏を読む力も無いくせに言葉の裏をかいてかいて、勝手に解釈して書き換えやがる。そしてその薄っぺらな推理は当たった試しがない。いい加減にしろ、その浅はかさ、その姑息さ、その醜悪さにこちらは26年間うんざりしているのだ。

見渡す限り馬鹿ばかりで、これからもこの馬鹿ばかりの世界で生き続けなければいけないのかと思うと今すぐ死んでしまいたくなる。

馬鹿共全員今すぐ死ねと思うが、わたしが生きる限りそれは叶わない。個はいつか必ず死ぬが、馬鹿王国地球が今すぐ爆発して宇宙で炸裂して一瞬の輝きになってあら少しくらいは貢献できのねアハハと高笑いなど叶わない。ならばわたしが死んだ方が早いし効率的ですよね!さすがわたし頭良い!なんてザマになるがこれで本当におっ死んじまったらどうするんですかそのくらいのことしてますよ今あなた?と思うが馬鹿は馬鹿だから分からない!

こんなことをただ生きているだけで思うレベルでこちらは毎日毎日毎日毎日繰り広げられるテロという名の加害行為に見舞われているのだ。

心の底から馬鹿の居ない国に行きたいミサンドリーにならないように気合い入れて今まで生きていたけれど知らねえうるせえ言わせてもらえば男の居ない国へ行きたいそんな国は無い!

 

見渡す限り馬鹿ばかりだなんて認識に落ち着きたくなくてわたしは必死に物語に触れ、他者と繋がり、誰かと会話した日には一人反省会を繰り広げ、そんなことをずっとずっとずっとやってきた、その結果寄生され搾取されボコボコにされたことも一度ではないがそれでもやってきた。でももう疲れた、心底疲れた、わたしの心はこんな世界で耐え続けるほど無価値じゃない。

 

ただ生きることすら許されない国で寿命はあと何年。