夜天

 

いつか訪れてしまうだろうと判っていたけれど判らないふりをしていた、こんな感情、一生知りたくなどなかった。
だめだだめだだめだ、来るな、そんなあまりにも素晴らしい光をもって、わたしの眼を焼きに来るな。
世界は美しいと、諦念に塗れ愚鈍を身につけたわたしにそれは耳元で囁く、こっちへ来いよ、生きているって実感できるぜ。