25歳
しあわせだと文章が書けない、最悪
そんなことを書いてそれから止まってしまっていた。
数ヶ月前に生き地獄みたいな職場を辞めて、数週間前から新しい職場で働いている。
生き地獄みたいな職場、電話で「鬱になったから辞めます」って言ったらあっさり受諾された、削ってくるやつらなんていつだってそんなもんだった。
働きたくない、働けない、働くだけで産まれてきたことを後悔してとっとと人生終了させてしまいたくなるわたしは今もいつも通り順調に不幸だった。
職場からの帰り道、駅のプラットフォーム一番先頭に並んで電車を待って、滑り込んできた電車に乗り込んだ。空いている席を見つけたので座ろうとしたら、唐突に後ろから思いっ切りタックルされた。驚いて振り返ると知らないババアが狂人を見るような目でこちらを見ており、ババアは尻をドスンと落として空いていた席に座った。ババアの眉間にはずっと皺が寄せられていた、まるで言い訳のポーズのように。
こんなことがあるだけで、一生懸命頑張って立てていた気がバキバキに折れてしまう。その場に座り込んで、なれるものなら石ころか何かにでもなってしまいたくなる。とりあえず無機物がいい。
わたしはしあわせになって、再びすこし弱くなった。
強くなりたい。死にたいじゃなくてぶっ殺すに戻りたい。
電車の窓から夜を見ていたら「ラーメン」と赤く描かれたネオンがビカビカギラギラ煌っていた。
綺麗だなとおもって、すこしだけ泣いた。