透明な乾いた武器

焼け付くような感情が、強烈な眩さゆえに周りを焼き尽くすような閃光となって、ゼロよりも速く駆け抜けていく。

圧倒的な、絶対に叶わない最強の光に木っ端微塵にされたい。

わたしという人間を散り散りにして、その美しさで焼き尽くしてほしい。

やさしいが一番強いって分かってるのに、わたしは自分の手から少しずつ失われていく刃の切っ先を惜しんでいる。

闘うべき時に、愛するものの尊厳が踏み躙られた時に、刺したい相手を、その部位を、確実に刺し殺せるような、透明な乾いた武器を研ぎ澄ませばいいだけ。

 

わたしちゃんとできてるかな