祈り

自分自身のことを突き詰めて考える(己の最も汚く最も弱い、本来ならば一等目を背けたい部分と真向かう)、己の不甲斐なさに耽溺し退廃的な自慰に走るでもなく、居直る癖に他者から忘れ去られる覚悟も持てずに蹲るのでもなく、つとめて聰明に、思慮深く、常に答を疑い問を出し続けてただひとつの在るかどうかも分からない光へと向かう祈りのような力を持つひと、そんなひとと共に生きられたら、一体どれだけ幸福なのだろう。