一丁前の人間みたいに

スパムかと思って開いたら心当たりしかないメールだった、反吐が出そうになった、全員、否、あいつだけは死んでくれとその夜願って泣いた。殺してやりたかった。

また今夜も東京では汚いオヤジ達が女に群がってその液体を啜ってる。自分の汚いツラと放つ悪臭には気付かないまま啜ってる。

人間の成り損ないみたいなわたしだから"普通"が気が狂いそうなほどに分かりたくても分からない、"普通"に働いて"普通"に生活して"普通"に大切な人を大切にすることが分からない。
家族、死ぬことを要求しない母親、母ちゃん殴って借金ついでに子供を彼方此方でこさえて消えたりしない父親、みんなで囲む食卓、安定、数年後、数十年後、明日、明日、明日。
あなたの遣り方でいいのよと優しい人は言う。あなたは愛されてるし愛されてたのよと優しい人は言う。
勘弁してくれ、気が狂いそうだ。

何がなくなったらわたしじゃなくなるのかずっと考えてる。
きっと人口の7割は毎日死んじまいたいのだろう。

ロックだねと褒め称えられることもあるわたしはロックなんかじゃなくて出来損ないなだけです。みんなより明らかに欠けていておかしいところが目立つからそう見えるだけです。人から後でおかしいと言われてやっと自分のおかしさに気付けるんです。出来損ないだから大切な人の葬式に真っ赤な服を悪気も無く着ていったりしてしまうんです。
甘えてんじゃねえなんて言葉、あんたに言われなくてもわたしがわたしに毎日毎日何万回も言い聞かせてる。

毎日死んじまいたいわたしが死なない理由。

「あとは人としてこの地を歩くことさえ出来れば、この世はきっとパラダイスになるだろう」