言葉なんて死んでる場所

身体を動かすと沈んでいた精神が身体に引きずられて何とか浮遊するというような内容のことをにこちゃんが言っていたが、わたしもそれを数年前から知っていて、どろんとしたものが昨日の働きによって少しはマシになったような気がする。
勤労意欲が皆無のわたしでもやはりそのようになるので、厭だ厭だと首を振り振りしていないで働いた方が束の間だけ切り取ればマシなのだろう。
学生が夏休みに浮かれる中、学生のわたしには夏休みが来ない。今日も今日とて働く。精神が何とか浮遊しますようにと期待しながら。
朝の電車はいつだって眠い。
今日も美人の衛生士は、わたしではないもう一人の実習生にだけケラケラと話し掛け、わたしの言葉を瞬きひとつせずに地面にベチャッと叩き落とすのだろう。だからもう、話すことはやめよう。かなしくなるだけだ。